インドネシアにおける罰金刑の執行に関する法的見解書について


JJC法人会員 各位

JJC労働問題委員会

昨今、各地の入国管理局、労働局、警察の担当官が、企業の現場検証、監督、査察と称して、日系企業の事務所・工場などを訪問している事例が報告されています。

中には、監査・査察を行う担当官が、当該企業に対して「インドネシアの現行法令の規定に違反している」ことを理由に、法令で規定されている最高の罰金額を「その場で」支払うよう要求してくる事例もあると聞き及んでいます。

この度JJCでは、JJC労働問題委員会の委員より多大なるご協力をいただき、インドネシアの現行法令上、罰金刑の執行(支払命令)は監査・査察を行う公務員がその場でなし得るのか、インドネシア弁護士による法的見解書の作成を依頼し、下記のとおり回答を得ました。

これによりますと、

(1)法令違反行為に対して罰金(刑)を科すか否か、そして罰金(刑)を科す場合に具体的な金額を決定するのは、刑事裁判所の裁判官である。

(2)労働局や入国管理局の職員には監督又は調査の権限しかなく、捜査権限を有する職員(文官公務員捜査官)や警察官ですら捜査の権限しかなく、企業や個人の法令違反行為を最終的に決定する権限はないうえ、その罰金額(量刑)を決定する権限もないことから、企業や個人に対して、自己に直接、罰金を支払うように命令することは不適切である。

入国管理局、労働局、警察による監査・査察において、上記のような事例の発生を回避するためにも、企業及びインドネシアで勤務する外国人就労者は、常に現行法令を遵守することが必要です。
しかしそれでもなおさまざまな事例が起こり得ますので、不測の事態に備えて弁護士からの法的見解書を総務担当者にも回付し、予め内容をご理解いただくことをお勧めいたします。

【添付書類】

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